ベッドに入り 掛け布団に包まれる
電気の紐を 握り 天井を見上げると
壁と天井の 入り隅に小さな隙間があった
最近 頻繫に起きる地震のせいか
気にせず そのまま 眠りにつく


次の日
仕事を終え 近所の中華屋で 晩飯の焼き飯を食べ帰宅後
シャワーを浴び テレビを見ながら ビール片手に
ふと どこか 不思議な感覚に
誰かが 見てる気配がする
金曜日の仕事を終え
会社仲間と 安いで有名な焼き鳥屋で 安いレモンサワーを
たらふく飲み 帰宅
酔った勢いそのまま
ベッドに入る気力も無く テレビ台の前で 仰向けになった
数時間が 経ち 何かに囚われたように
むくっと立ち上がり
壁と天井の隙間に
ポストに投函されたチラシを スッと差し入れた
A4サイズのチラシが 一瞬で吸い込まれ
あっけにとられていた自分の目の前に
フワフワと 天からそのチラシが舞い落ちてきた
不思議な光景に
今度は もう潰れて無くなってしまった
レンタルビデオ店の会員カードを
隙間に差し込む
またしても 一瞬で吸い込まれた
ただ
数分待っても 隙間から カードは出て来ない
小さかったからか ?
今度は 朝 家を出る時には
自分の首に巻いてあったであろう
ネクタイを ズボンのポケットから取り出し
隙間に押し込んだ
今度は 中に全て取り込まれないよう
しっかりと 端っこを掴む指に力を込めて
待っても待っても
何も起きない
数10分後
天井をみながら ベッドに横たわり
また 普通に 朝が来た

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