朝起きて 歯を磨き 顔を洗い
モーニングティー用のお湯を沸かしていた時に気が付いた
一人暮らしをしている部屋の 玄関ドアのポストに
一枚の紙切れが入っていた
紙切れにはこう書いてあった
「あなたが 昨日の品出しの時に 落として踏んでしまい潰れたまま
陳列した サンドウィッチ 私が買っておきました だから 心配しないで
ゆっくり 寝てください 」
昨日 確かにコンビニのバイトの時 品出しをしているときに
サンドウィッチを落とした
それをわざわざ 書いて ポストに入れるって
何コレ コワッ
私は 友達の香織にLINEで連絡をした
香織は同じ大学で同じサークル
同じコンビニでバイトをしていて いつも一緒にいるイツメン
数少ない親友
昨日も同じ時間にバイトに入っていた
「おはよう。 昨日って一緒のシフト誰だったっけ?」
LINEの返事には
「 同じ時間に入っていたのは店長だけだったよ」
って
「なんか 玄関ポストに 怖い手紙が入っていたんだけど
警察に話した方が良いかな 」
「えっ 怖い手紙? なんて? 」
「「あなたが 昨日の品出しの時に 落として踏んでしまい潰れたまま
陳列した サンドウィッチ 私が買っておきました だから 心配しないで
ゆっくり 寝てください 」」
「って書いてあんの 怖くないコレ」
「え~ なにそれ 店長?」
「わかんない。 でも 落としたの見てたって 店長ぐらいしかいなくない」
「あ~ 店長 あの年でまだ独身だし」
「え~ そういう事 辞めてよ~香織」
「ストーカー的になってるんじゃない それ」
「だって 他のバイトの人達 早紀のアパート知らないでしょ?」
「早紀 他に誰かに付け回されるような事もしてないだろうし」
「うん 誰にも言ってない。 でも店長とも特に家の話はしてないよ」
「だって 履歴書あるじゃん。住所書いたでしょ」
「玄関ポストに入れたって事は 家の前まで来てたって事だよ コワッ」
「だよね~ ヤバいよね コレ。警察に言った方が良いよねコレ」
「でもさ~ 店長だとしたら 私が買いました っておかしいか?」
「とりあえず 警察に話す前に 浩介くんに連絡してきてもらったら」
「今だって玄関の前に いるかもしれないじゃん」
「ちょっと ホントに辞めて」
「マジで怖いから。とりあえず浩介にもLINEした」
「でも 今日浩介 昼間 引っ越しのバイトだって言ってたから 返事来ないかも」
「香織 家来れない? 玄関開けるの怖いよ」
「ごめ~ん 今日 実家からお母さんくるんだ。 とりあえず 玄関のスコープで
外観てみなよ」
「わかった」
私は 恐る恐る 玄関ドアまで行き
ドアについてる 穴から外を覗き込んだ
「ほとんど見えないけど 穴から見た感じは誰もいないみたい」
「良かった。早紀のアパートって インターホン カメラ付きじゃなかった?
通話のとこ押せば画面に外映るんじゃなかったっけ?」
「そうだ。 ちょっと押してみる」
「でもさ 逆に誰か映ったら 怖くない。 見たのランプ付いてバレちゃうし」
「やっぱ 警察に電話しようかな」
「そうね。でも まだ 物音立ててないでしょ? って事はまだ早紀は寝てると思ってるかも」
「だとしたら 急に電話で話し始めたら しかも相手が警察だってわかったら
激怒して中に入ってきちゃうかも」
「ちょっと~ ホントに辞めて」
「とりあえず ベランダから外見てみたら」
カーテンの隙間から 外を覗いてみる
何も変わらない
「外には誰も居ないみたい」
「じゃあ やっぱ 外確認した方がいいよ 。それから警察に電話」
「携帯で110番スタンバイした状態で インターホン押してみればいいんじゃない」
「そっか なるほど。じゃあ それでモニター確認してみる」
「見たらまたLINEするから 二度寝しないでよ香織」
携帯の画面をLINEから 電話の画面に切り替え
キーパッドで 110を 押す
後は 通話を押せば 掛かる状態
ベッドの脇の インターホンの前に立ち
右手で携帯を持ちながら
インターホンの通話ボタンを押した
ツー と言う外気の 音と共に
画面に映ったのは
うっすらと笑みを浮かべながら
手にしたサンドウィッチを頬張る 香織の姿だった
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