何十年も前に 父さんの父さんの父さんが
その国に行って その国の誰かの父さんを殺した
その子供はやがて親になり 子を育て
あの国に一族の仇がいると伝える
その子はその言葉が脳裏から離れることはなく
自らの子供に 絵本を読むのと同じ感覚で
遠い昔話のように その話を語った
そんな子供たちが 数十年経った今
命を懸けて プライドを懸けて
赤壁の恨みを果たさんと 争い続ける
ファミリーの恨みは 時空をも超える
どれだけ 謝り続けても 何世代で後悔し
謝り続けても 消えない恨みに
何故 私がと思う その子
何年たっても 受け継がれ
その恨みの灯を 絶やさず 必ず報復しろ
の言葉が 頭が消えず
何故 私がと思う その子
その子供たちが 争う事になることを
想定も考える事もしなかった
先祖たち
何人もの 何世代もの苦しみは
容易く消える事も無く
それにより 次は逆が表になり 表が逆になる
終わりの無い負のループ
終らる時が 来た時
人はこの大地に 立っているのであろうか
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