アスファルトの上で 干からびたミミズが
こちらを見ていた
黒いただの棒の様に 横たわったまま
眼だけが こちらを
その先の十字路を 右に曲がった角
ビルの陰で ずっと日の当たらない歩道に咲く
向日葵が今日も 太陽を探して
キョロキョロしている
駅舎の屋根の下に 棲み処を作った 燕が
暑いよ~腹減ったよ~の大合唱
親燕は 熱風の流れる中飛び回り
駅員さんの作った水飲み場で 一休み
熱さを凌ぐ為に 買った アイスが
封を切る前に 溶け始める
光合成をもたらし 生態系を作った太陽が
暑過ぎる夏の先に描くのは
数年後 数十年後
いがみ合い罵りあった人々は
同じ色に 染まってく
始まった時と同じように
終わりへと
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