ケトルのお湯が沸くまでの間に 天気予報を見て
コーヒーを飲みながら ネクタイを締め
今日の占いを見てから家を出る
これが毎日のルーティーン
自転車置き場で 獣の糞を踏むときは
決まって占いが一位だった日
信号のタイミングも最悪で
いつもよりも５分ほど着くのが遅い
それでも 仕事はそつなくこなし
帰宅する頃には 外は土砂降り
ちなみに予報は
秋なのに夏晴れの一日
失敗の理由を何かのせいにしたいだけ
考えられる事を全てこなせば
回避は容易
それでも どこかで気が緩む
そこが生き物らしくて 素晴らしい
正確無比なロボット社会になってしまったら
天然の人を見て笑えることなど無くなってしまう
くだらない事で笑い合えるのは
余裕やゆとりがあるから
人類のそれらが困窮してきている今
本当に必要なのは
占いでも お金でも無く
くだらない事を笑い合える 家族や友達
それを繋ぎ合わせる
愛なのかもしれない
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