数年前に 旅行で来た場所
彼女と一緒に 沢山の思い出を作った場所
ここから見た その時と同じ太陽が
見えているこの場所で
僕は 肩に銃を背負って 息をひそめている
あの日 僕らに 軽いジョークを言いながら
ホットドッグを渡してくれたおじさん
コーヒーを注いでくれた お兄さん
親切に道を教えてくれた老婆かもしれない
相手に向かって照準を合わせながら
その銃口から飛び出した物が向かう先は
誰かの未来を閉ざすものになるかもしれないと
わかっているのに
結婚式に参加してくれて 男泣きしてくれた友人
自信も持てない自分に 背中で道標となってくれた父親
知っている物心は全て母親から貰った物
その全てを守るために
僕はここにいる
守りたいものを守るために
守りたいものを守るためにいる人を討つため
生きとし生けるもの
これが僕らの奏でる歌であったのだろうか
事を成し遂げる為に群れを成し
相手の群れを制圧する
勝利の雄たけびをあげ
相手の物を奪い そこに居座り そして 詠う
何年もかけて 作った物
培ってきた物事を
脅かし 崩壊させる
それが我が群れの為になる
向けられた牙には 牙でしか立ち向かう方法を知らない
争いが終わった後
振り返った先に 彼らはいないのに
あの時の ホットドッグの味すら 思い出せない
ランキングボタンを押して頂けたら励みになります m(_ _)m
にほんブログ村にも登録しました。ワンクリックよろしくお願いいたします。