茜色の空 3

噛むと美味いんだ     ~come to mind~ - にほんブログ村

キャベツの品出しを 終え 

その後も ひっきりなしに来る お客さんが 

空けて行く 空箱を潰しては運び 

それを ひたすら 繰り替えす

そうして 今日のバイトは 終了

帰りに 営業が終わった後

社長に 「ハイ 栄養補給っ 」

って ちょっとだけ 傷がついた リンゴを 

ビニール袋 一杯に手渡された

重いビニール袋を 片手に持った 僕とリーさんがタイムカードを

押して そのまま 裏口から 道路へ出た時

目の前を ロードサイクルに乗り颯爽と暗闇に消えて行く凪が通り過ぎた

数日後

たまたま 学校の授業が早く終わった僕は

いつものようにそのまま店へ行きタイムカードを押した

店に行こうと 道路に出ると

いくらでもスピードの出そうなロードサイクルを歩道の

柵に鍵を巻いている凪がいた

凪はこっちに気が付くと

「聡 今出社 ?じゃあ ちょっとこっちについてきて 」

アゴクイさながら 顔の向きだけだけで 場所を表した凪の後について

再び段ボール置き場へ

凪がタイムカードを押して ドカジャンを羽織り前掛けを巻くのを黙って

見ていた僕に

「聡は 高1だっけ? 卒業したらどうするの?」

って 突拍子も無い質問だったから

「いや まだ なんも考えてない」

なんて 子供みたいな返答しちゃって

「凪君は 進学?」

「うん。 家は片親だからここでバイトさせてもらって、その金で大学に行こうと思ってる 」

「一人っ子で、母親には自分の身体の事で迷惑ばかりかけてきちゃったから、せめて自分が良いとこに就職して、母親に楽させてあげたくて」

さらっと そんな事が言える凪が 少し羨ましかった。

凪がまた 顎で段ボールの山を 指し

「今日 この後夕方に 段ボールの回収業者が来るから、この段ボールを全部

道路と通路の間に重ねといて」

「もう少ししたらたぶんリーさんも来るから。 もしリーさんが来なかったら、一人じゃ大変だから

店に僕を呼びに来て」

そう言うと颯爽と店に入って行った。

段ボール。 これ全部? 

畳み二畳分ぐらいにべニアで囲まれた段ボール置き場から

はみ出てるほどの量の段ボール。

これを外に出す。

最初っから 回収業者が車を止められる場所に置き場作れば良いのに。

なんて考えながら、段ボールを担いでは外へ 担いでは外へ運んだ。

数分すると リーさんが来たので

作業は半減。置き場の怒りも半減したが

そこに凪が来て 

「段ボールは外に出しておくと火を付けれると大変だから

全部出し終わったら、段ボール置き場の一番奥にあるシートを上から被せておいて」

って。 

なるほど。だから 段ボール置き場は奥まったところに作ったんだ。

あそこなら屋根もあるし、住居の入り口のすぐそばで、道路から細い通路を通って行かないと

入れないし。

誰かあそこまで来たら住居に居れば気が付くはずだ。 

社長も流石に考えてる。

なんて思いながら 運んでいるうちにすべての段ボールを外に出しきった。

リーさんと2人でシートを被せていると

若旦那さんが裏にトマトの在庫が載ってる台車を取りに来て

「回収の日か。大変だったろ~ 段ボール、案外スパッと切れちゃうから気を付けてね。

住居の扉開けると玄関の土間に冷蔵庫置いてあるから、中から好きな物飲んで少し休憩して良いよ」

神様降臨 。 

2人で狭い通路を抜け、空になった段ボール置き場を通過。

住居の玄関扉を開けて、想像以上に広い玄関にビックリはしたけど、冷蔵庫から

コーラを貰ってパイプ椅子に座って少し休憩した。

「リーさん。手大丈夫だった?」

コーラを一気に飲めるほど喉が渇いていたのか。リーさんは少し咽た感じで

「ダイジョウブ。 リーはジョウブです」

って

「リーさんは 日本では一人で住んでるの? この辺?」

「ハイ。隣の駅のアパートに。 」

「チャンさんのお友達と一緒にスンデマス」

「日本で家カリタラ高い。だから5人で一緒に」

「アパートって 広いの?5人も住んでるって」

「ウウン。ここぐらい」

そう言うとリーさんは 段ボール置き場の囲いを手を指でなぞった。

このブログで使っている サーバー・ドメインです

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ほんの数分談笑して 

店に行くために 外の道路へ出ると

段ボールの回収業者が パッカー車をバックで 通路に横付けしていた

店に出ると 凪が

「青梗菜を一箱と玉ねぎを一箱。後、ピーマンも一箱店から出して、

そこの全部売り切れてがらんとしてるトマトの置き場に重ねといて」

そう言うと凪は 近所の奥様達と何やら談笑しながら 次々と野菜たちをカゴに運ばせていた。

空いたトマトのスペースに重ねた野菜の前に 

数分後 右足をびっこで歩いてる老人が現れ

自分の袋に中身を詰め始めた

この老人、確かバイト初日にも来ていたし、ほぼ毎日来てる気がする。

足が不自由なのか 片方の足を びっこを引いて歩いているけど

必ずこの一番混雑する夕方に来てる気がする。

狭い通路を歩くのがおっくうなのか

商品は電話で事前に注文し 店の前方に出してある。

お金をカゴに入れる時だけ 店の通路を通り

社長に目配せで挨拶をして帰る。

その時間だけ 凪が奥様達を誘導して、老人が通る通路から

奥様達をなるべく反対の通路にある野菜を買わせる為のトークをする。

続く


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