今シーズン 前半は ほぼ毎試合 キャプテンマークを巻き
シャットアウトで抑える試合も数試合あった
トレーニングでは みんなの先頭に立ち 声を出し
背中でも魅せるよう努力してきた
目標に届かない事が決まった試合でも
グッとこらえ キャプテンマークで涙を拭った
そんな矢先
目標に手が届かない事が 決まった翌日
責任者に呼ばれ 来期の契約は出来ないことを告げられた
いったい この人は何を言っているのだろうか ？
ほんとに この時 人生で初めて 頭の中が真っ白になった
プロの選手になって 十数年
ずっとこのユニフォームを着てピッチに立ち
それを脱ぐのもこのピッチだと思っていた
ファンと衝突したり 監督と言い合いになったり
時には劇的な勝ち方をしたり 圧倒的に打ちのめされたり
人生の一部であり この数十年の全てだった
歩いていた 先が見えていた梯子が 急に外され 前が見えなくなった
ここでしてきたことを 他のチームで全てやるには
年齢のことも時間も足りない
引退の二文字が頭を過る
そんな時 ピッチに掲げられた一枚の幕
どこにいても どこのチームにいても 心は一つ
あなたのプレーを 気迫を 楽しませる姿を 一生忘れない
今まで本当に 感動をありがとう
先の見えない道に 小さな小さな 明かりが灯った
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